創電しよう。そうしよう。2011年08月15日 23:59

私の仕事をしている製造業には「ムダとり」という習わしがありまして、

生産性向上には、まずムダを取り除くことから始めよと教わります。

「カイゼン」の第一歩ですな。


てことで電力不足への対応も「ムダとり」から始めたらどうかしらん

と調べたら、ズバリあるじゃないですか「Losses」が約5%も!
http://www.iea.org/stats/balancetable.asp?COUNTRY_CODE=JP

これはどうやら送電時の電力損失が大半だそうです。

これを無くせれば節電目標15%の1/3に目途が立つと。


根本的には、送電するから送電ロスが起こるのであって、

これを無くすには、送電しなきゃいい、

つまり電気も地産地消を突き詰めればよいわけです。

スマートグリッドであり、小規模分散発電ですな。


発電方法は多種多様な方式のミックスがいいでしょう。

太陽光・風力はもちろん、マイクロ水力なんかも有望な気がします。

変ったところでは、振動力発電なんてものあります。

またHEVなんて見方によっては、ガソリン発電機+電池ですから、

家庭用燃料電池(=水素発電機)なんかとセットで普及させると

電力ソースの多元化という意味でも有効だと思います。

そう考えると消費一辺倒のEVはやっぱりニッチ路線か??



個々の発電効率が既存の大規模集中型発電に劣るので

本末転倒じゃあないか、というご指摘はあろうかと思います。


確かに。現状ではその通りでしょう。


ただし地産地消多様発電モデルは、相対的に参入障壁の低い市場を

形成しやすいでしょうから、中長期的には、上手くビジネスを誘引

することで競争を通じたスピーディーな技術進歩を望むことが

できるはずです。


そちら側から眺めてみると、大規模集中型発電モデルというのは

利権誘導型の“国土の均衡ある発展”とあまりに良くできた

組み合わせであり
(昔の日本人は構想力に長けていたもんだ。)

それであるがゆえに時代が変化しても変われず、

その権化のような原子力に行きついてしまったのでしょうね。


絶対安全だけど”念のため”人も仕事もない田舎で発電しましょう。

消費地まで遠いから“送電ロスを減らすため”高電圧で送りましょう。

高電圧は危ないから”安全のため”施設・設備には金をかけましょう。

もちろんメンテナンスも手厚くやらないとね。。。

みたいな。



だいぶ話がそれました。

製造業の習わしに戻ると、「ムダとり」は、極めると創造的作業になる

そうなのですが、我々凡人はどうも“後ろ向き感”を払しょくできず

あんまりやっていると会社が暗くなってくるきらいがあります。


節電も同じなんじゃないかと思うのです。

今年はまだ「頑張ろうニッポン!」で乗り切れるかもしれませんが、

来年も、再来年も、なんてもうウザったさしか残らない。


「がまん」とか「清貧」とか、高尚で結構なのですが、

盛り上がらんのです。


だったら「創電」を考える。

どうせたくさん使いたいんだから、巧く創ることに知恵を絞る。

巧く創れるようになったら、

恩着せがましく新興国に売ってあげて、左うちわ。

これがいいと思いませんか?